昨日は、神戸ITフェスティバルで「コワーキング~フリーでも独りじゃない。世界のフリーランサーが実践する新しい働き方」と題してお話しさせていただきました。
ITと名打ったイベントで、プログラムのことでもウェブサービスのことでもない、ただ「これからの時代、どう働くか」という甚だ人間くさいテーマを持ち出して、果たして何人の方に参加いただけるか、多分、10名ぐらいでしょうネと高をくくっていたのですが、ふたを開けたらあに図らんや、40ほどの席が埋まって立ち見が出るほどたくさん参加いただくというウレシイ誤算で幕を開けました。皆さん、本当に有難うございました。
フリーランサーと呼ばれる個人事業者や、ごく少数の社員で仕事をする小規模事業者が、情報共有と協働パートナーを得るために参加するコミュニティ+ワークスペースとして、海外のあちこちでその数を増やしつつあるコワーキングは、しかし日本ではその言葉さえほとんど知られていなかったわけですが、ここ数年来の社会背景の変化やインターネットの発達、とりわけクラウドやソーシャルメディアの普及によって、新しい働き方のひとつとして徐々に認知されようとしています。
働き方は、生き方にも密接に関係します。それはもちろん、人との関わり方と無関係ではありません。フリーランサーの道を選んだのがどういう理由であれ、何事も自分ひとりでは為し得ない、それがこの人間社会の真理ですから、ならばなるべく自分と波長が合って刺激や励ましを交換できる、そしてもちろん自らのレベルアップに繋がる仕事仲間を見つけてチームを編成しコトに当たるのもカシコイ選択のひとつであると考えています。
そうした事をツラツラ考えながら、まずはコワーキングとは何かというところからスライドをスタートさせました。わずか19ページ、しかも(いつもトークはアドリブなので)ほとんど文字だけで味も素っ気もありませんが、一応ここに掲載しておきます。
ところで、カフーツは日本で最初にコワーキングを名乗ったコミュニティワークスペースですが、ワークスペースという「場」よりも、コミュニティとして存在することの方が何倍も大切であるなと、昨日、このスライドを作成している最中にあらためて思い至りました。もちろん多くのメンバーが集まれば互いに得るものが多いのも確かですが、「場」はもっぱらコミュニティに付随するものとして必要なときに必要な人達が利用すればそれでいいのであり、必ずしも「場」がコワーキングのハートの部分ではないように思えます。
とはいえ、母数が少ないと肝心のコミュニケーションも途絶えがちになります。会員数はもっと欲しいのが本音であり、そのPRも兼ねてお話しさせていただいたわけです。おかげで、講演後ブースにおいでいただいたり、懇親会で話しかけていただいたり、ご紹介いただいたり、夜になってTwitterやFacebookでメッセージをいただいたりして、コワーキングの初めてのプレゼンにしてはいい感触を得たと喜んでいます。その機会をくださった事務局(特に、舟橋さん)にここであらためてお礼申し上げます。
しかし、45分という時間はいささか短かったですねぇ。もっといろいろとお話ししたいこと、例えば運営者側にたったコワーキングの実際や、日本流のコワーキングのあり方、他のコワーキングとの連携の是非、コワーキング開設に必要不可欠な条件、アメリカの田舎町でなぜコワーキングがうまくいっているか等々、トピックスは山ほどあります。今後も、こういう機会がありましたら、どんどん出かけていってお話ししたいと思いますので、いつでもお気軽にお声がけいただければウレシイです。
ということで、今後ともよろしくです。