ミーツ神戸Vol.1~被災者のために今我々が提供できる支援はなにか~

ミーツ神戸Vol.1

昨晩は、「Meetz KOBE(ミーツ神戸)Vol.1~被災者のために今我々が提供できる支援はなにか~」と題して、今回の東日本大震災の被災者のためにカフーツとして支援できることは何かを考える会合を催しました。

これは、コワーキングの場を使ってはいますが、ことさらIT系のフリーランスの方だけが参加しているわけではなく、我々なりの方法で被災者をサポートしたいと考える有志の集まりです。また、今、日本中、いや世界中で震災被災者のためのボランティア活動が動き出していますが、我々もまた16年前の阪神淡路大震災の被災者であることから、その経験を踏まえて、そしてもちろんその当時と全く違う条件もあると理解した上で、かゆいところに手が届くサポートができるのではないかと考えています。

初日は、ひとまず各自の震災経験を思い起こしながら、今回の東日本大震災の状況と引き比べつつ、今後、被災者が被る様々な不便、苦境を想定し、「何が求められてくるか」を自由にディスカッションしました。これには正直、人によってぜんぜん違う視点があり、それぞれが非常に大きな重みを持っていると目を開かされる思いがしました。

以下は、その5時間に及ぶディスカッションの中でTwitterにメモしたヒントです。切れ切れの書き飛ばしで中には意味不明なものもあるかと思いますが、これをお読みになった方のアタマにも何かポッと閃きがあるかもしれませんので、あえてそのまま転記します。

【ミーツ神戸】避難所生活している方の安否確認をいっそ動画でできないか?どこかにあげておいて、探してる人が検索して見る。

【ミーツ神戸】どこの避難所に何が必要かを伝える方法は?場所によって必要なものが違うケースもある。

【ミーツ神戸】どこが避難所になってるかを探索者が知る方法は?

【ミーツ神戸】自治体がない地域は避難所すら認知されていない?

【ミーツ神戸】復興のフェイズに応じて必要なものが変わっていく。

【ミーツ神戸】地方の文化を絶やさない環境をどう維持するか?

【ミーツ神戸】中メディアを活かすのがひとつの方法か?インターネットは中メディアらしい?

【ミーツ神戸】ローカル情報に紙媒体のパワーを使うか?

【ミーツ神戸】喪失感をどう埋めるか?

【ミーツ神戸】行政が大掛かりに地域をまとめてしまうより、小さなコミュニティをカスタマイズして点在させる。

【ミーツ神戸】誰もがどこかのコミュニティに属してて、それを見える化しておくと探しやすい。その「属する」方法をどうシンプルにするか?

【ミーツ神戸】50人に絞るPath。しかし、農耕民族の日本人には向かないかも?

【ミーツ神戸】東京集中型の情報網は現場には役に立たない。半径数kmで十分か?

【ミーツ神戸】ネットをビジネスの道具としてしか伝えてこなかったのは反省。災害時にどう使うかを伝えていかなければイカン。

【ミーツ神戸】コミュニティ参加の必要十分条件は「役割」分担。要するに、町内のゴミ当番。

【ミーツ神戸】今のところ、ひとところに押し込められた被災者のマインドはひとつ。少し落ち着いて行動範囲が広くなってから、抑えていた様々な感情が吹き出す。同じころ、サポートする側のモチベーションも下がりだす。(阪神淡路の経験から)

【ミーツ神戸】「鬼畜」の掲示板。カッコいい人達。

【ミーツ神戸】iPhoneでラジオが聞けたらいいのに。映像も見れたらいいのに。(※アプリで可能)

【ミーツ神戸】安否を自分で電話で録音したのを、テキスト化して検索に対応する。Twitterでできる。

【ミーツ神戸】探してる人が見つからなくても、その人に近い人が見つかるとたどれる。

【ミーツ神戸】ひどい放送をするテレビ局をボイコットする方法は?テレビを買うときにいらない局は外すとか?なぜ、局を選べないのか?

【ミーツ神戸】ハンドルを回せば自分で充電できる携帯電話がほしい。

【ミーツ神戸】防災パックの中に自家充電できる電話を入れておく。

【ミーツ神戸】ソーラー発電でいいんじゃないの?

【ミーツ神戸】iPad2はテレビ電話に成り代われるか?

【ミーツ神戸】タブレット用の災害アプリ。見りゃわかる操作性。

【ミーツ神戸】役場が流されても、クラウドは流されない。

【ミーツ神戸】エマージェンシー・アプリ。災害に限らず、様々な危険・緊急時にしかるべきところに瞬時につながるツール。

【ミーツ神戸】被災当事者の周辺にいる人達もさまざまな窮地に直面する。それは当事者とはまたぜんぜん違う。(阪神淡路の経験から)

個人的には、安否確認にしろ救援物資にしろ情報共有の方法を模索することが先決と考えていますが、例えば一時的に被災地を出て他の土地で生活を始めるようになってから感じる喪失感をどうカバーするか、そして、その土地その土地に根ざす文化の糸をどうやって切れないように繋いでいくか、は被災経験者ならでは(という言い方はマズイかもしれませんが)の貴重なインサイトだと感じています。

そして、そのためにはすべての人達をひとくくりにせずに小さなコミュニティを点在させつつ連携させて、かつそれを見える化することが、今後役に立つのではないか、そしてそのコミュニティに属することで、少し落ち着いた頃に吹出す様々な精神的苦痛を和らげるのではないか、と考えています。

タブレット式のデバイスが情報格差のハードルを下げたり、ネットをビジネスだけではなく災害時の生命維持ツールとして活用するという発想をいかに伝えていくか、幼い頃からネットリテラシーを身につける教育システムの必要性、等々、話は多岐に及びましたが、これらをまとめるのはあまり意味はないと思います。それよりも、ひとつひとつの知見をとっかかりにして、小さくてもいざという時に役に立つ形にしていきたいと思います。

次回は、具体論に入っていきたいと思います。皆さんの参加を期待します。

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About itotomio

カフーツ主宰の伊藤です。日本にコワーキングが根付くことを目指しています。